■第七次災害派遣活動報告書
2011年7月4日(月)~8日(金)
◎全体を通して
日にちが経つにつれ、だんだんと落ち着きを取り戻しつつある被災者であるが、落ち着きを取り戻すにつれ、現実を実感するようになってきているのが実情である。最近、被災者の自殺のニュースがよく報道されている。年間3万人もの方が自殺する日本であるが、その自殺率が一番高いのが、この東北の地である。阪神淡路大震災のときの孤独死者(自殺を含む)は五百数十名と聞き及んでいる。このたびの東日本大震災による被害の規模がさらに大きいだけに、非常に心配である。実際に現地に足を踏み入れると、震災以降、みんなで協力して頑張ってきた被災者(避難所での共同生活)が、仮設住宅に移ると、今度は食料も光熱費も自分で払わないといけない。勤めていた会社や職場も津波に流され、職を失い、収入がなくなった人たちは、どうやってそのお金を払っていくのか。仮設住宅の近くにスーパーマーケットなんてあるわけもなく、車も運転できないお年寄りは、どうやって買い物に行くのか。今回の派遣では、そんな場面をたくさん見たし、不安を抱えた人が多く居ることを痛感した。
そのような中、さらに強く思ったのが、私たち救援隊は、今までもそうだが、ここからさらに、そのような方々の心のケアに努めることと、ハッキリと役割が見えてきた。ここで一つ、誤解が生じていることがあるようなので、今一度、活動内容の確認をしておきたいのであるが、我々の活動は、第一次的な物資を持って、被災者のもとを訪れるという活動を当初行っていたのであるが、被災者に第一次的な物資が行き渡った時点で、活動は変化していき、現在は、ただ単に物資を手渡して帰ってきているのではなく、物資はあくまで導入であり、それをきっかけにして、話を聞いて心の支援をしている。心配して何度も訪れることで、被災者からは顔を覚えられ「また来てくれたんだね。いいから上がるっちゃ!」と言って、お茶や食事をご馳走していただいたり、「あっ!大阪のお兄さんたちだ。ちょっと聞いてよ……」などと、今の生活のことや、行政への不満、愚痴、辛かった話なども聞かせてくださるようになってきた。誰にも言えないこと、色々と話したかったこと、たくさんたくさん、涙ながらに聞かせてくださる。絶対にこの人たちを自殺させてはならない。なんとしてでも、救い助けたい。私たち、救援隊は、中近畿の先生方をはじめとする全教の信奉者の皆様に支えられ、今後も本分を全うし、被災者のお役に立てるよう、努力してまいります。ご支援くださっております皆様には、本当にありがとうございます。今後とも、どうぞよろしくお願いいたします。