■第三次派遣隊活動報告書
2011年5月9日(月)~15日(日)
◎全体を通して
今回は、①牡鹿半島、②南三陸町~気仙沼、③前回発見した孤立集落を訪問。という、3つのセクションに分けて、活動を行った。前回訪問したところに再度訪問すると、ほとんどの方が、私たちのことを覚えてくれており「もう来てくれないと思っていた。また来てくれて本当に嬉しい」と、涙を流して感激してくれた。
瓦喋の中の花の芽を一緒に探してあげた女性の方は、行動をともにしてあげることで、心を開いて身の上を語ってくれたりもした。牡鹿半島では、最近になってようやく自衛隊やNPOのボランティアが入ったようで、まだまだ物資不足の状態が続いている。さらに、南三陸から北上すると、震災後、全く手つかずの村があったり、村人が100人しかいないのに、そのうちの37人が命を落としたという、恐ろしい話も聞き及んでいる。
また、5月の連休時には、たくさんのボランティアが現地を訪れたようであるが、今回の派遣では、あまり見かけることができなかった。現地では、曹洞宗SVA(シャンテイー・ボランティア・アソシエーション)の姿をよく見かける。今回の派遣の中で、非常に印象強かったのは、ほんの少しだけ落ち着いてきた地域の被災者は、私たちの住所や連絡先を聞きたがったということ。前回、前々回には、被災者にはそのような心の余裕もなかったので、少しだけ安心することができた。しかし、未だ1万人以上の方が行方不明であり、復興という言葉もほど遠いという現状が目の前に広がっている。そのほど遠い復興を目指し、今後、さらなる活動が必要となってくるのは明白であり、私個人としても、その活動の中で、宗教者としての本分を全うしたいと切に願う次第であります。