平成30年7月豪雨災害 第16次派遣(7/29)
○全体をとおして
金光新聞にも掲載されたように、このたび7月の災害派遣には西川教務総長が参加された。
東日本大震災時に救援隊が発足してからここまで、歴代の教務総長には再三にわたって、「被災の現場を見ていただきたい」「苦しみの真っ只中にある被災者の手を握ってあげてほしい」と懇願し続けてきたが、歴代総長も忙しくて時間が取れなかったり、諸事情があって叶わなかったため、今回初めて西川教務総長が現場に立たれた。
当日は、「平成30年7月豪雨」から一年を迎え、各所で復興や慰霊のイベントが行われ、RNC(西日本放送)やOHK(岡山放送)など、テレビの取材も受けたりした。これまで我々が宗教者ということもあり、なかなか一般メディアに取り上げられることもなかったが、この真備町では一年の間に何度も新聞に取り上げられ、テレビで放映されるなど、さすが金光様のお膝元でのことである。
このたびは災害から一年という日を選んで行ったわけではなく偶然の日程ではあったが、我々もこの日を被災者の方々と共に偲ばせていただくことができた。
現地では、本当に我々の訪問を喜んでくださっていて、「金光さんが来てくれた。金光さんがまた来てくれた」という声が毎回聞かれ、深い話ができる方が毎回増えていく。
つまらないことかもしれないが、「昨日のカレーライス、とても美味しかったから作り方教えてください」と言っては訪ねてくださる方もあったりして、それをきっかけにたくさんの話ができたり、それが心の助かりにつながっていっているのだと思う。
また、夏休みということもあり、子どもが訪ねてきては「オセロしよ」とか「将棋しよ」と言ってくれる。私は手加減をしないから子どもといえども、オセロでも将棋でも完膚なきまで叩きのめすのであるが、それでも楽しく遊んでいる。
夏休みだからどこかへ連れて行ってもらえればとも思うが、実際に被災して仮設住宅にお住いの方々にはそんな余裕などない。これから先のことを考えると、そんな余裕などないのが当たり前の世界であり、我慢している子どもたちを見ると胸が痛くなる。
文章力もなく十分な表現もできず、なかなか伝わらないと思うが、読んでいただいている皆様には、そのあたりをお察しいただければこの報告書を書いている価値があると思う。
全体的に岡山県・真備町の復興は早く、新たに家を新築したりリフォームをして仮設住宅から出ていかれる方が多くおられるが、問題は最後まで残られる方のことであり、そこに寄り添っていけるような活動であらねばならぬと思う。
教区の先生方をはじめ、信奉者のみなさまには、いつも暖かい励ましのお言葉やご支援の数々をいただき、ありがとうございます。このたびも、事故や怪我もなく活動を終えさせていただき、真備町の被災された方々に喜んでいただくことができました。今後とも、ご支援のほど、どうぞよろしくお願い申し上げます。 (文責・竹内真治)