南海トラフ巨大地震及び
激甚災害における調査について報告書
2013年9月24日(火)~9月26日(木)
平成25年3月13日、金光教大阪災害救援隊(以下、救援隊と略称)が本部より各種団体の認可を受けた。
本年8月には、救援隊発足後、初めての会議が行われ、初代隊長にご就任くださった、
白神信幸先生より、隊員の指名がなされた。
隊員は「竹内真治(大阪センター)、森田浩志(大阪センター)、高橋政広(扇町)、高島保(稗島)」の4名が指名された。
この4名については、東日本大震災における救援活動での経験を生かし、今後も有事の際にお役に立つことが出来るであろうと選任されている。
指名された隊員は、今後、東日本大震災にて被災された東北の方々への救援活動はもとより、何時、何処で何が起こってもすぐに出動できるよう、準備を整えている。
さて、このたびの、「南海トラフ巨大地震及び、激甚災害における調査」は、東日本大震災が起こってより、東北地方への救援活動を行うなかでわかってきたことを踏まえ、我々の教区内にも起こり得る可能性が極めて高い激甚災害、殊には「南海トラフ巨大地震」に備えた調査が必要であろうと、隊の会議で話し合った結果、このたびの調査を早急に行うことになった。
この「南海トラフ巨大地震」が発生した場合の死者予想数は、32万3000人と、東日本大震災を遥かに越える規模であることは、既に周知のことと思う。しかも、4年以内に発生する確率が70パーセントとも言われている。
あってはならないことではあるが、万が一に備えての準備は怠るわけにはいかないと思う。
先日の誤報(平成25年8月8日)の際も、避難をしたとか、何かを準備したという話は少なく、非常に緊張感がなかった。
高い防災意識を持ち、万全を期した場合、「南海トラフ巨大地震」における死者は5分の1に減らすことが出来るとも言われている。
あくまで、東日本大震災における救援活動をもとにした、個人の見解に過ぎないということを前提にお読みいただきたいと思うが。
例えば、「南海トラフ巨大地震」を想定した場合、和歌山県の北から南を繋ぐ主要道路は、走りやすい国道42号線を除いては、ほぼ山道しかない。
その国道42号線は、非常に見晴らしの良い海岸線を走っており、景色は超一級品で、ドライブや旅行には最高でお勧めしたいが、もしも東日本大震災級の地震・津波がくれば、ひとたまりもないであろう。道路は崩落し、JRの線路も流されてなくなるであろう。
おそらく復旧には、数年単位の時間を要するかと思う。
東日本大震災で見てきたこと、その経験からすると、和歌山県地方は三陸のリアス式海岸と非常に地形が似ている。
万が一、有事の際に備えて、紀伊半島における、教会を中心とした支援活動のあり方を考えたいと思う。
実際、東北の被災地にて救援活動を行うなかで得た知識と経験を生かし、何かが出来るとも思う。
東北の地においては、荷物を集積したり、隊員が寝泊りすることのできる基地局の確保を早々にできた。その基地があってこその継続した活動であったかと思う。
今回の調査でも、ある場所においては、有事の際に活動の拠点となる場所を探していると伝えたところ、周参見教会の松下先生は「私の工房をお使いいただいて結構です」と、ありがたいお申し出をいただけた。
このような調査を今後もすすめていきたいと思う。
第一回目の調査における報告書は、ここまでとしたいが、今後、大阪や紀北地方においても、万が一の際に被災する恐れがある教会には、順次訪問をして、お話を伺うとともに、避難なさる際の安全策を一緒に考え、また、私たちが知り得る限りの情報を提供し、少しでもお役に立ちたいと願う。
中近畿教区の先生方はじめ、信奉者の方々には、いつもながら、お祈り添えと、あたたかいご支援を賜り、本当にありがとうございます。
今後とも、お世話になりますが、どうぞよろしくお願いいたします。